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2005年12月21日水曜日

性(さが)

今日はみんなで年賀状作り。

元旦に配達される、ネパールから出す年賀状が毎年割と好評なので、今年もヒマラヤン・アクティビティーズ利用者の方々に、手書きの賀状を作成することにした。今日がその日。

宛名を書く人、切手を貼る人、『年賀』の文字を目立つように色付けする人(『年賀』と書いていても、毎年何通かは、年内に届けられてしまう。だから、『年賀』の文字だけはとにかく目立つように、大きく書いたり、2~3箇所に書いたりすることにしている)に手分けして、単純な流れ作業を繰り返す。

切手貼り担当は、今年10月半ばから新しく働き始めた21歳の女性スタッフ。

彼女の手元を見ていると、50枚つづりの切手シートから、1枚切手を切り離してはハガキに貼って、また1枚切手を切り離してはハガキに貼って、、、という作業をちんたらちんたら繰り返している。

こうなるともう、『効率よく』仕事をすることに慣れているニホンジンの私は黙ってられない。

『まとめて1シート(50枚)分の切手を先に全部ばらしてから、その後まとめてはがきに貼っていけば、作業が早く進むんじゃないの?』

彼女、あ、そっかあ、という感じで、まとめて切手をばらす作業に取り掛かる。

机の上には、切手を張りかけのハガキがさっきの作業の途中のまま残され、その下には、住所録が書かれた紙が無造作に置かれたまま。今の作業には関係ない修正液ペンやハサミ、ノートやら雑誌も置かれている。

挙句の果てに、切手をまとめてバラすのはいいけれど、ゴミになる部分と、必要な部分を、分けることなく、ごっちゃごちゃに置き始めている。しかも、貼らなければいけない2種類の切手(日本までのハガキに貼る切手は25ルピーなのだが、25ルピー切手が売り切れだったので、18ルピー切手と7ルピー切手の2種類を貼らなくてはいけないことになってしまった)も、分けることなく、ごちゃごちゃに置いているから、後でまた仕分け作業が必要になりそうだ。

切手をはがしながら、『ゴミ』『18ルピー切手』『7ルピー切手』を手際よく分け、効率よく作業するという発想が、全くない。

『ちょっとさあ、そんなことしてたら、絶対何枚か切手をゴミと一緒に捨てることになるわよ。まず必要ないものは片付けてから作業に取り掛かったら?それから、ゴミと、2種類の切手は、ばらしながら分類も同時にすれば、二度手間じゃなくなると思うけど』

彼女また、あ、そっかあ、という感じで、片付けに取り掛かる。

心の中で、『ホント、ネパール人は、効率よく仕事をするってコトが出来ないから、困っちゃうのよねえ』と思っている私。

でも、その直後でふと思い直す。

『今日の仕事、そんなに効率よく急いでして、何かの得にでもなるんだっけ?』

答えはNo。

別に、時間はたっぷりあるんだし、ゆっくり作業したって、別に誰も困らないし(私がイライラさせられるぐらいで)、全然問題ナイのだ。

そう思い直して、私に言われて片付けに取り掛かった彼女に、

『ま、別にビスターリ(ゆっくり)でかまわないんだけどね。時間はたっぷりあるしね』

などと言い直してみたりする私。

ああ、何でも、『効率よく』『すばやく』仕事をすることに意義を感じてしまう、ニホンジンの悲しい性(さが)は、どうしても捨てられない。

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