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2006年1月13日金曜日

1ヶ月遅れのヨマリ

明日14日は満月。

前回の満月は12月16日だった。

1年に一回、特別な満月の日があって、その日に、ネワール族は『ヨマリ』と呼ばれる食べ物を食べる習慣があるのだが、それが、前回12月16日の満月の日だった。

多民族が住む国ネパール。ヨマリは、ネワール族の食べ物で、他の民族は、特に作ったり食べたりする習慣はない。

ヨマリというのは、米の粉で作った厚い皮のなかに、黒砂糖とヤシの実などの餡を入れ、蒸して作る、まるで日本の饅頭のような食べ物。

米はネパール人が普段食べる長粒米ではなく、形は日本米と同じ、味も、圧力鍋で炊けばまるで日本米のように炊き上がる『タイチン』という種類を挽いて使う。長粒米よりも、粘りがあるからだ。

ちなみに、私はいつも、カトマンズ近郊の村に住む知人(ネパール人)が作っている、日本米に似た『タイチン』米を分けてもらっている。カトマンズのスーパーで『日本米』として売られている、高額(といっても1キロ70ルピー前後だが)な米よりも、私が食べている、知人作『タイチン』米のほうが、日本米に近いし、粘りがありおいしい。最近は、先秋に出来たばかりの新米をもらっているので、炊き上がりは本当においしい。

さて、話を戻して。

ヒマラヤン・アクティビティーズで、10月半ばより新しく働き始めたネワール族の女性スタッフ (先日、年賀状作りの切手貼りネタのときに、ちんたらちんたら作業をしていて私にあきれられたスタッフ) が、12月16日に、この『ヨマリ』をご馳走してくれる予定だったのだが、ちょうどこの日、カトマンズ盆地内のストになってしまい、オフィスも臨時休業となってしまった。

このため、ヨマリをふるまうチャンスを逃してしまった彼女。

しかし、先日元旦の日、私がスタッフたちにお手製お節を一品ずつふるまった姿に刺激されたのか、『1ヶ月遅れになってしまうけれど、次の満月の時に、この前食べてもらえなかった私の家のヨマリをふるまうわ!』と、宣言していた。 

そして、満月の前日に当たる今日、蒸したてホカホカのヨマリとアル・コ・アチャール(ジャガイモの添え物:これは、どの民族でも作る。特別なものではない)を持ってきてくれた。



ネワール族の彼女たちの習慣によると、お祝い事などにも登場する食べ物がこの『ヨマリ』なのだが、年に一度、必ず『ヨマリ』を作る日(作らなくてはいけない日)、それが、前回の満月の日だった。



おもしろいヨマリの形にまつわる話はいろいろあるのだが、先っぽが長いのは、この日(前回の満月の日、12月16日)より、日が長くなる(つまり日本の冬至にあたる)ことにちなんでいる、とも言われている。

写真は、全長10cmほどのヨマリ。

ヨマリを食べる習慣の日から、1ヶ月。確かに、日に日に、日は伸び春は近づいている。

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