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2006年4月20日木曜日

空港へ

20日、空港が封鎖されたりするのではないか、と密かに思っていたのだが、国際線は運航している。国内線は欠航。

今日は、ゲストがTG(タイ航空)便にて空港に到着する日。通常、外出禁止令発令時でも、早朝は解除となっていたり、私たちと取引のあるドライバーが外出許可証を取得していることがあるので、何とか空港ピックアップもできていたのだが、今日はかなり厳しい状況だった。今回のカーフューは、途中解除となることなく、深夜から夜までの連続18時間発令されたからだ。

発表されたのが昨日19日の夜。空港ピックアップを担当している空港入場パスを持つスタッフはすでに帰宅していたのだが、このままだと明日、身動きが取れなくなる、ということで、夕食を食べてくつろいでいた夜8時、急遽タメル (ツーリストが集まるエリア。宿、旅行会社、土産物屋が密集している) にあるオフィスまで戻り、そこで夜を明かすことになった。

夜、家を出発してくるときには、彼の8歳になる息子に、パパ~、もうすぐカーフューなのにどこに行くの~。警察に捕まっちゃうよ~。パパ~、デモには絶対に行かないで~。パパ~。と大泣きされたらしい。気の毒なことをした・・・。

さて、こんな状況で夜、またタメルに戻ってきたのは、タメル地区内だと、外出を大目に見てくれることもあることと、オフィスから空港へ行く臨時シャトルバスの発着地まで、徒歩5分ほどの距離でもあるので、ネパール人であっても通行を許可してくれるだろう、という判断からだった。

しかし、今回に限ってはなんとなく状況は厳しそうだ、という連絡を、一夜明けた今朝6時頃、タメルに泊り込んだスタッフからもらう。昨夜のニュースで、今回は報道関係者にも外出許可証が出されない、といっていたのだが、それは本当で、それぐらい規制が厳しいらしいのだ。親しい大手ホテルの空港送迎スタッフと連絡をとったところ、彼らであっても、今日は通行を許可してくれるか分からないような状態だ、と言うのだ。大手ホテルスタッフの通行が許可されなければ、星の数ほどある旅行会社の中のひとつである私たちのスタッフなどが空港に向かおうとしたら、けんもほろろにアーミーから引き返しを命じられるのがおちだろう。

通常、私は裏方に徹している。でも、状況が状況である今日は、ガイジンである私が出て行く覚悟もしていたのだが、自宅にいる今、いくらガイジンだからといってそう簡単に外出を許可してくれるはずはない。それに、ガイジンとは言っても、一般人でしかない私には、特別待遇などない。

あれこれ考えてもしょうがないので、のんきにアチャール作り (ネパールの漬物といわれるものがアチャール。外出できないこんな日には保存のきく発酵アチャールを作るのが習慣になってしまった) を始めることにする。こんな状態では、心配しても何もならないし、ゲストの空港ピックアップは、私たちにとっては大切なことでも、はたから見ればどうしても外出しなくてはいけない緊急事態、というわけでもないため、もう、あきらめるしかないからだ。

それからしばらくして、10時頃また連絡が入る。オフィス前にいたポリスに話をつけて、シャトルバス乗り場(タメル入り口、Himalayan Bank、Fire&Iceなどがある周辺)までの通行を許可してもらったとのこと。そして、バス乗り場到着後、そこにいた女性のアーミーに事情を話し、シャトルバスの乗車も許可してもらえたとのこと。

以下、スタッフから携帯電話を通じ中継でもらった情報。



しばらく待ってやってきたバス車内にはすでにたくさんの外国人ツーリストが乗っており、空港到着時には満員状態だったらしいが、さすがに今日はネパール人の乗客はほとんどいなく、彼(私たちのスタッフ)ともう1人だけだった。

写真は、バンダ(スト)、外出禁止令発令時に臨時運行される、空港~市内各地を走る臨時バス。平常時の運行はない。先日撮影。

タメルを出発後、ラジンパト(大手ホテル:ラディソンホテルやシャングリラホテル、日本大使館、アメリカ大使館などがある通り)を北上し、リングロードへ出る。リングロードの外では、かなりの群集が集結しているのが見えた。

その後、リングロードを走り、チャベル(チャバヒル)へ。ここを東に進むと、ボダナートや高級ホテルのハイヤットなどがある。シャトルバスはハイヤットを目指したようだが、大群衆により通行できず、そのままもと来た道を引き返すことになってしまった。

バスは、ゴウシャラを通過し、空港へ。

正午過ぎ、空港着。いつもは客引きや迎えに来た人たちでにぎわう国際線到着ゲート付近だが、本日は、閑散としており、迎えに来ているネパール人は彼も含めて10人もいない。空港駐車場にも、タクシー(黒ナンバー)、私用車(赤ナンバー)の駐車は一台もナシ。停まっているのはシャトルバス、国軍、警察の車、そして、青ナンバーの外国人用公用車(大使館等)の車が2台ほどのみ。

先日の外出禁止令中も空港ピックアップがあったのだが、その時には、迎えに来ている人たちも多少いたし、許可証を持っているタクシーなども待機していた。こういう過去の状況から比較しても、やはり今回は異常だし、厳しい状態であることがよく分かる。

こんな状況であるにもかかわらず、国際線は空港に到着している。ツーリストも空港に降り立っている。でも、タクシーが全くない今日の状態。移動に困った到着客で、空港はこの時間混雑しているらしい。

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