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2006年10月30日月曜日

ネパ女、逆ナンパの下心

久々に、タメル地区(旅行者が集まる繁華街)にある日本食レストランで遅い昼食をとった。

そこへ行くときはたいてい、昼食の時間帯を避け、客が減る時間を見計らっていく。しかし、今日は昼食にしては遅い時間だったにもかかわらず、何組か客が入っていた。日本人が多かったのだが、一組だけ、ネパール人女の子の3人組がいた。

必要以上に派手な服を着て大人ぶっているが、見るからに10代。幼さが残る。妙にそわそわして周りの異性を意識しているような、あまり品のない子たち。このぐらいの年代の子が、繁華街タメルの外国人向けのレストランで女の子だけで食事をするのは非常に珍しいから、どういう類の子たちだろう?と思ってしまう。

タメル地区内を、男の視線を集めるような服を着て、女の子たちだけで歩くことは、日本的感覚で言えば、未成年の女の子がナンパされることを目的に歌舞伎町に繰り出すことような状態と似ている。保守的な親世代では、ふしだらな街タメルに、年頃の娘を行かせたがらない人も多い。

彼女たちは、妙になれた調子で注文している。ネパールのカネモチに多い、小遣いをほしいだけ与えられている成金の馬鹿娘か、と、失礼なことを、心の中で思ってみる。

午後の静かな日本食レストランに、彼女たちの存在は明らかに浮いている。しかし、多少おしゃべりの声が大きい以外は、他人に迷惑になるようなことをしているわけでもないので、特に気にしないことにした。

少したって、店に若い日本人男性が一人入ってきた。長期旅行者を気取ったヒッピー風。多少英語はできるらしい。日本語でメニューを取りにいった店員に、わざわざ英語で答えている。

私は、彼女たちと、その男性の間の席に座っていたのだが、彼女たちが、私の席の後ろで、その男性を意識し始めたのが、彼女たちの会話からわかった。

その男性は、途中で、ビールを追加注文した。そして、1人で飲み始めた。すると、それと同時に、私の後ろの席に座っていた女の子の一人が、その男性におもむろに声をかけたのだ。

ネパ女:ねえ、あなた、ジャパニーズ?

ネパ女:1人旅なの?

それに、男性が答える。そして、西洋かぶれっぽい軽いノリで、ネパ女との会話を続けようとしている。

ジャパ男:君たちはみんなネパリーに見えないね。ジャパニかと思ったよ。ほら、ジャパニとネパリって、顔似てるじゃん?

私を挟んで、ナンパの始めのような会話のやり取りが繰り広げられてしまった。どうでもいいが、私を挟まずやってくれ、と思っていると、一番ハデめのネパ女が言った。

ネパ女:ねえ、そっちの席に移っていいかしら?

なんなんだ、この子ら? これが、外国人同士の会話なら別に普通だが、ネパール人女性が、ビールを飲んでいる男性に白昼堂々と声をかけ、なれなれしく近寄るなんて、いったい何事だ。ガイジン目当てで遊び周っている子たちなのか? などと思ってしまう。

現地人の女の子に声をかけられて、断る男性もいないだろう。(ちなみに私は女です)

ジャパ男はどうぞ、と、女の子を招く。

ネパールにはいつ来たの?とか、どこに泊まっているの?などという平凡な会話がしばらく繰り広げられていたのだが、そのうち女の子たちのメニューがそろったので、男性が席を移動して、女の子3人の中に加わる形となった。

私の後ろで、妙になれなれしい会話が繰り広げられていく。思わず耳をダンボにして聞いてしまう。

年齢の話題になった。ジャパ男がこういう。「ボク、こう見えても○○歳なんだよ」

それを聞いて、女子たちが、オーバーリアクションでいう。「ワオ!そんな風に見えないわ。もっと若いかと思った」

ジャパ男が尋ねる。「そういう君たちは何歳なの?」 ネパ女の1人が答える「私は16」。

16? 若すぎる年齢に、聞いているこっちがびっくりする。完全に逆ナンパのスタイルで始まった彼らの会話なのだが、仕掛けた女の子たちの中に、まだ16歳の子もいたとは。

普段、素朴なネパール人女性と接することがほとんどのせいか、彼女たちの大胆さぶりに、度肝を抜かれる。

しばらくして、1人の子が、突如こんな話題を出した。

ネパ女:ねえ、日本行きのビザって、とるの難しいのかしら?

なるほど。ジャパ男を引っ掛けようとした目的はそれか。

先進国のビザを取得することが難しいネパール人たちは、外国人と知り合いになり、ビザ申請のための身元保証人になってもらおうとあの手この手でトライするのはよくある話。

日本人がらみで多いのは、ネパール人男性が、ビザ目的で日本人女性に近づく、というケースらしいのだが、私の後ろで繰り広げられている会話は、まさに逆パターン。驚いてしまった。

それにしても、知り合って5分もしないうちにいきなりビザ話を持ちかけるとは。アタマ悪いなあ、と思ってしまう。

その後も、ずっと事の成り行きを聞いていたかったのだが、私の食事が済んでしまったので、店を出ることにした。

あの後、どういう展開となったのか、少し気になっている。

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