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2007年11月17日土曜日

ネパールのソープナッツ「リタ」




街中にある、ごく普通の商店。店の外におかれた白い袋の中には、木の枝や木の実のようなもの、茶色い粉類などが入っている。

看板もなく、似たような店が周りにたくさんあるから、何度行っても、迷いそうになる。次のものを買うために、時々訪れる。





ほぼ実物大の写真。Ritha(リタ)と呼ばれるもので、砕いて1日ほど水につけておくと、泡が出てきて、液体せっけん代わりになるのだ。木の実で、中には直径1.5cm程の球状の種がある。

~ ~ ~

私事になるが、幼少の頃から、日本の実家では合成界面活性剤が含まれる洗剤は使わない生活を送っていた。

子供の頃は、石鹸シャンプーで洗髪したあとは、レモン汁や酢をリンス代わりに使用していたこともある。さすがに、年頃になってから友達と話が合わなくなり、私と妹は市販のシャンプー(合成界面活性剤入)を使うようになってしまったのだが。

話を戻すが、ネパールでは、市販の合成洗剤を使って洗濯をしていたのだが、衣類に残る残留洗剤によるものであろうと思われる皮膚のかぶれに悩まされるようになった。

洗剤を変えてみようと思ったのだが、日本で使っていたような洗剤は、ネパールでは入手が難しい。しかし、ネパールではアユルヴェーダの影響で、薬効成分のある植物が普通に街で売られている。そこで見つけたのが、リタだった。激しい汚れは落ちないのだが、埃や汗を落とすのが目的である普通の洗濯には特に支障もなく使える。使用後のふやけたリタの残骸は、庭に穴を掘って捨てられるのもいい。

現在、カトマンズ市内に住む庶民たちで、この木の実を洗剤(石鹸)代わりに使う人はほとんどいないようだ。途上国であるネパールでは、体や環境に害があろうがなかろうが、新しいもの(汚れがよくおちる合成洗剤)を使用することに対する憧れは強く、昔から使われてきた自然の洗剤(リタ)を使うことなど、時代遅れ、という発想を持つ人のほうが多いからであろう。

しかし、女性たちがヘアケア用に使うことはよくある。この木の実を原料とした石鹸やシャンプーなどの製品などは使われている。

ちなみに、冒頭の商店で売られている木の枝や茶色い粉類、すべて、薬効成分のある植物で、挽いたり煎じたりして、薬(服用)として使用できるもの。つまりこの店は、薬の原料屋(中国で言うところの漢方薬屋?)というわけだ。

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